VECTORYは作りにこだわった Made in JAPANプロダクトです。

大人が夢中になれるボードゲームを創りたかった。それにはゲームがシンプルで面白いのは当然ですが、物としての完成度が高く、見る喜び、触る喜び、所有する喜びも同時に満たしていなければなりません。何度もイラストを書いたり、紙で作ってみたり、そして実際にさまざまな材料で試作を繰り返しました。
そして行き着いた結論が「Made in JAPAN」。日本人が企画し、デザインして、厳選した材料を使って、日本国内で製造する。すべてが日本。本当の意味での「Made in JAPAN」プロダクトであり、「Made in JAPAN」クオリティに徹底的にこだわりました。ゲームをプレイする喜び、所有する喜び、そして仲間と対戦する喜び。大人のためのボードゲームを日本から。

楢(ナラ)の無垢材

持つ喜びを徹底的に追求したい。そして愛着が生まれ、永く楽しんでもらいたい。まず私達がこだわったのは、ゲーム盤の土台です。徹底的に吟味した結果、高級家具やワインの樽などに使われる、国内で丁寧に製材された楢の無垢材を選びました。
日本の文化は古くから「木」とともに育まれてきました。木はわれわれ日本人の身近にあり、馴染みがあり、見たり、触ると心が和みます。方向性が明確になると、さまざまな人や物との出会いが生まれます。高いセンスと技術をあわせ持つ指物職人と巡り会いました。「良質な家具づくりには、良質な素材選びから」という鉄則があります。
楢は堅木なので加工には手間暇がかかりますが、木を削って組み合わせるホゾを組んで長年使ってもほとんど緩まず、染色も綺麗。時間の経過とともに美しい木目が浮かび上がるエージングを楽しむことができ、さらに愛着が増します。まさにVECTORYのコンセプトにぴったりの素材。最高の材料と職人の技とセンスが光ります。

ビリヤードクロス(ラシャ)

盤面の布選びにもこだわり抜きました。土台の木との相性、コマを置いた時の感触や音、滑り具合など、さまざまな布を試した結果、ビリヤードの台貼りで使われているクロスを採用しました。ビリヤードクロスは、摩擦強度に優れ、目地にゴミが入りにくくなっている上、厚さ(重さ)、ナップ(毛並みの長短)などによってボールの転がり方が微妙に変化します。
ビリヤード日本選手権でも使われている、糸、織、仕上げともに国内で一貫生産し、品質が安定し、感触、耐久性ともに抜群の最高級ランクのビリヤードクロスをセレクトしました。
ウール70% / ナイロン30%という絶妙な割合で作られています。
コマを置いて、そっと滑らせてみて下さい。滑りの感触と心地よさにうっとりするはずです。

人工大理石

VECTORYで一番手に触れるのは、コマです。赤と白、それぞれ32個、合計64個のコマで、ゲームは展開します。時には手の中でコマを転がしながら熟考し、時にはコマを手に文字通り、手に汗握るシーンもあります。質感、大きさ、重さ、色など、あらゆる角度から検討に検討を重ね、試作に試作を繰り返しました。
ようやく納得できたのが、国内メーカーに依頼した美しさと機能性を兼ね備えたアクリル系の人工大理石でした。テーブルやキッチンの天板などに使われているもので、表面が滑らかで手入れもしやすく、適度な重さと粘りがあるため衝撃や熱にも強い特性があります。
無垢の人工大理石の板から一個一個無垢の人工大理石の板からレーザーカッターでくり抜いて、さらに徹底的に磨き上げます。ビリヤードクロスとの相性も抜群。
とにかく手に持って触ってみて欲しい。私達のこだわりが必ずわかります。

天然灰汁発酵建てによる本藍染

私達の「Made in JAPAN」へのこだわりは、ゲームに必須の道具だけではありません。コマを収納する袋までこだわりました。
ジャパンブルーと呼ばれる天然藍染めの布を使って袋を作りました。
藍染の染液をつくることを「藍を建てる」と言います。灰汁醗酵建ては、藍の葉から作られる“すくも“と灰汁の他に、日本酒、ふすま(小麦の外皮)、石灰を使用し、徐々にかさを上げながら液を発酵させていき、およそ1週間で、ようやく布を染められる状態になります。時間をかけてこそ、天然藍だけにしかない優しさと美しさが生まれます。染め重ねれば重ねるほど輝きを増す藍は、単純な「青」や「紺」という言葉では表現しつくせない、心に澄み渡るような独特な色と風合いを醸し出します。
古くは戦国時代に鎧の下に虫除けで天然藍染めの肌着を着たそうです。赤と白のコマを使うVECTORYを戦国時代の戦に見立て、戦う道具を入れる袋も天然藍染めにこだわりました。使い込むほどに色の深みが増し、擦れてくるのも味わいです。
VECTORYは日本の職人気質をぎゅっと凝縮した、少年のような遊び心を持ち続けている大人のための遊び道具です。